もう1種類のランフラットタイヤ
こんにちは!
今日はランフラットタイヤのお話!なのですが、
ランフラットタイヤと言っても、今回は「中子式(なかごしき)タイプ」についてです。
ランフラットタイヤには「サイドウォール強化タイプ」と「中子式(なかごしき)タイプ」の2種類があります。
現在ランフラットタイヤを装着している車のほとんどがサイドウォール強化型タイプですが、
こんなランフラットタイヤもありますよ~といった感じで、中子式タイプのご紹介をします。
中子式タイプとは、通常のタイヤの中に中子と呼ばれるリング状のものをタイヤ内部に装着させ、
パンクしてもそのリングが車重を支えて走行を可能にするものです。
実際に写真を見てもらうとわかりやすいと思うので画像をば。
上の写真はミシュランが開発したPAXシステムという中子式タイプのものです。
ミシュランやコンチネンタル、日本ではブリヂストンやヨコハマタイヤなどが開発を進めていました。
サイドウォール強化タイプと何が違うのかというと、
中子式タイプは
・扁平率の高い車に装着できること
・地面との接地面が少なくなるため、燃費やロードノイズの軽減が可能
・通常のホイールとラジアルタイヤに装着可能
などの特徴が挙げられます。
サイドウォール強化タイプだとSUV、トラックやバスなどの扁平率の高いタイヤを装着する車の車重を支えきれません。
しかし中子式タイプを装着することで、上記の様な大型車種でもパンクしたときは安心ということですね!
これらの理由から、一部車種(ルノーのScenic、キャデラックのXLR、アウディのA6、北米ホンダのオデッセイ)や
その他新交通システムで中子式タイプが採用されています。
またコンチネンタルはCSRと呼ばれる、タイヤがリムから脱落しないようにパンクしたと同時にM字のリングを両方向に開かせて
リムを内側から押さえつける仕組みを作っています。
ただランフラットタイヤを装着している車の現状をみると、サイドウォール強化タイプの方がほとんどシェアを占めています。
中子式タイプを装着させるには専用の機械が必要になる点や、
パンクした時に車重を支えなければならないので中子自体の重量がそれなりにあるそうで、
ある記事では1つにつき5kgはあるそうです。
それが4つ装着されると、コストや軽量化の観点からスペアタイヤを1つ積んだ方がまだいいという理由もあり普及しない要因のひとつとなっています。
これを受けて各メーカーが技術提携しながら開発を進めています。
参考にさせてもらった記事がかなり前のものなので現在どれくらい開発が進んでいるのか定かではありませんが、
個人的にはその後の進展が気になるところです。
ちなみにタイヤフィッターはサイドウォール強化タイプのみ交換可能です。
ランフラットタイヤにはこんな種類のものもあったのか~と思っていただけたでしょうか?
車ってひとつひとつ奥が深いですよね。
それでは今日はこれにて失礼します!
(画像拝借しています)